巻頭言
天文シミュレーションプロジェクト(Center for Computational Astrophysics, CfCA)の共同利用計算機システムは、2024年12月に新システムへの更新を完了し、2025年度はその本格運用の最初の年度となりました。主力計算機である大規模並列計算機アテルイIII(HPE Cray XD2000)をはじめ、GPUクラスタ、計算サーバ、解析サーバ、ファイルサーバなどの各システムは、利用者の皆様のご協力により、概ね順調に運用することができました。
本年報に掲載されているように、2025年度も多くの研究者がCfCAの共同利用計算機システムを活用し、宇宙論、銀河形成、恒星進化、太陽系・惑星系形成など、幅広い分野で優れた研究成果を生み出しました。近年の天文学は、大規模観測装置から得られる膨大なデータと理論・シミュレーション研究との連携がますます重要になっており、高性能計算基盤の果たす役割は一層大きくなっています。CfCAは今後も共同利用計算機システムの安定運用と利用環境の向上に努めるとともに、最先端のシミュレーション研究を支える計算基盤として、我が国の天文学の発展に貢献していきたいと考えています。
これからもCfCAの共同利用計算機システムから新たな科学的発見が生み出されることを期待するとともに、本システムを利用して研究を推進してくださっている皆様に深く感謝申し上げます。
2026年7月1日
天文シミュレーションプロジェクト プロジェクト長
小久保英一郎